傾向
管理人の嗜好の傾向。
[CP]
・主人公は基本右。
・リバは基本的にナシ。
・公式イケメンは基本左。
・受けキャラ至上主義。
・受けキャラがいればあとはなんでもいい。
・かっこいくてもかわいい。
・かわいくてもかっこいい。
・お兄ちゃん/ギャップ萌え属性
・女の子/NLCPもすき。
-----------------------------------
・テニス(幸村くん中心)
仁幸(仁)、282、白幸、柳幸
跡幸など幸村右と、リョマ右も
・イナイレ(円堂さん右)
ブレイク、海外、バンガゼ
円春・ウル円
・FF7(クラウド右)
セフィクラ至上
・ハルヒ(キョン右)
古キョン、会キョン
キョン長
[dream]
・男主and女主
・恋愛≦仲間・友情
-----------------------------------
(ただ今の萌え)
・片倉小十郎(BSR)
伊達正宗(BSR)
松永久秀(BSR)
・幸村精市(TNS)
白石蔵ノ介(TNS)
・クロロ(H×H)
なんか趣味がばれる…
夢は読むのと書くのではジャンルに差異あり
[CP]
・主人公は基本右。
・リバは基本的にナシ。
・公式イケメンは基本左。
・受けキャラ至上主義。
・受けキャラがいればあとはなんでもいい。
・かっこいくてもかわいい。
・かわいくてもかっこいい。
・お兄ちゃん/ギャップ萌え属性
・女の子/NLCPもすき。
-----------------------------------
・テニス(幸村くん中心)
仁幸(仁)、282、白幸、柳幸
跡幸など幸村右と、リョマ右も
・イナイレ(円堂さん右)
ブレイク、海外、バンガゼ
円春・ウル円
・FF7(クラウド右)
セフィクラ至上
・ハルヒ(キョン右)
古キョン、会キョン
キョン長
[dream]
・男主and女主
・恋愛≦仲間・友情
-----------------------------------
(ただ今の萌え)
・片倉小十郎(BSR)
伊達正宗(BSR)
松永久秀(BSR)
・幸村精市(TNS)
白石蔵ノ介(TNS)
・クロロ(H×H)
なんか趣味がばれる…
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dream menu
[Dream Menu]
メモ段階のようなものなので、いずれも名前変換に未対応。
一定以上溜まったらなんとかするかと…今は未定。
←↑古 新↓→
※BASARA作品について※
1、2英雄外伝、3宴のみプレイ済
他はプレイ予定ありません。3キャラは出る場合が無きにしも非ず、ですが3のストーリーに関することは無視する可能性高いです。武将について――特に伊達家については様々捏造しておりますので、史実が好き、捏造嫌いな方は読まずにお帰り下さい。
ちなみにアニメも映画も未視聴。基本的に英雄外伝のみで稼働してます。
※テニス作品について※
資料は20.5/40.5巻のみ、知識穴だらけです。
妄想や捏造、原作との相違をスルーできない方は閲覧をお控えください。
各話タイトルオンマウスで説明有
■男主人公
・戦国BASARA
「双竜と鳳雛」
[成長編] 01/02/03/04/05/…
[幼少編] 01/02/03/04(sss)/…
[番外編・梟と鳳雛] 01/…
・Hunter×Hunter
「愛本家と蜘蛛」
01/02/03/…
・One Piece
「夕暮」
01/…
・Whithle!
「青風」
01/…
・Lucky Dog 1
「黒猫ちゃん」
01/02/…
■女主人公
・戦国BASARA
「お嫁様」
「愛姫」
01/…
「家族シリーズ」
さみしがりな君へ5のお題(幼少期)
[配布元:rewrite(ttp://lonelylion.nobody.jp/)]
夜露に濡れた仔猫(元就)
怖がらないで、甘えてごらん(佐助)
放っておけない(政宗)
躊躇いは捨てろ(小十郎)
いつでも近くにいるよ(幸村)
・The Prince of Tennis
「青い道」
01/1.5/02/03/04/4.5/05/5.5/06/
6.5/07/08/09/10/…
「立海大家族!」
設定とsss/病気の話/…
「学校の怪談」
01/…
「チェリー」
01/…
「彼と彼と彼女の話」
01/02/…
「たまごの中の愛の色(仮題)」
01/02/03/04/05/06/6.5/07/…
■短編(男女混合/オンマウスで説明)
・戦国BASARA
戦国時代10題
[配布元:沈黙夜宮(ttp://karis.obihimo.com/c/)]
血生臭い夕焼けの戦場を駆けて行く
可憐なる姫よ、戦に出でよ
我が屍の先に天下があるのならば、越えて行け
華の武将に影の忍
・The Prince of Tennis
たったひとつのその椅子に、
[選択課題・恋する台詞]
[配布元:rewrite(ttp://lonelylion.nobody.jp/)]
「そろそろ、機嫌を直してくれないか」
[オムニバス形式短編集]
もういい加減
その他メモ記事
Title/お嫁様メモ/夢設定/双竜ネタメモ/OPメモ
メモ段階のようなものなので、いずれも名前変換に未対応。
一定以上溜まったらなんとかするかと…今は未定。
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※BASARA作品について※
1、2英雄外伝、3宴のみプレイ済
他はプレイ予定ありません。3キャラは出る場合が無きにしも非ず、ですが3のストーリーに関することは無視する可能性高いです。武将について――特に伊達家については様々捏造しておりますので、史実が好き、捏造嫌いな方は読まずにお帰り下さい。
ちなみにアニメも映画も未視聴。基本的に英雄外伝のみで稼働してます。
※テニス作品について※
資料は20.5/40.5巻のみ、知識穴だらけです。
妄想や捏造、原作との相違をスルーできない方は閲覧をお控えください。
各話タイトルオンマウスで説明有
■男主人公
・戦国BASARA
「双竜と鳳雛」
[成長編] 01/02/03/04/05/…
[幼少編] 01/02/03/04(sss)/…
[番外編・梟と鳳雛] 01/…
・Hunter×Hunter
「愛本家と蜘蛛」
01/02/03/…
・One Piece
「夕暮」
01/…
・Whithle!
「青風」
01/…
・Lucky Dog 1
「黒猫ちゃん」
01/02/…
■女主人公
・戦国BASARA
「お嫁様」
「愛姫」
01/…
「家族シリーズ」
さみしがりな君へ5のお題(幼少期)
[配布元:rewrite(ttp://lonelylion.nobody.jp/)]
夜露に濡れた仔猫(元就)
怖がらないで、甘えてごらん(佐助)
放っておけない(政宗)
躊躇いは捨てろ(小十郎)
いつでも近くにいるよ(幸村)
・The Prince of Tennis
「青い道」
01/1.5/02/03/04/4.5/05/5.5/06/
6.5/07/08/09/10/…
「立海大家族!」
設定とsss/病気の話/…
「学校の怪談」
01/…
「チェリー」
01/…
「彼と彼と彼女の話」
01/02/…
「たまごの中の愛の色(仮題)」
01/02/03/04/05/06/6.5/07/…
■短編(男女混合/オンマウスで説明)
・戦国BASARA
戦国時代10題
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血生臭い夕焼けの戦場を駆けて行く
可憐なる姫よ、戦に出でよ
我が屍の先に天下があるのならば、越えて行け
華の武将に影の忍
・The Prince of Tennis
たったひとつのその椅子に、
[選択課題・恋する台詞]
[配布元:rewrite(ttp://lonelylion.nobody.jp/)]
「そろそろ、機嫌を直してくれないか」
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その他メモ記事
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CP story
[CP story Menu]
CP要素のあるSSはこちら。
基本的に男×男のCPしかありません。
←↑古 新↓→
※テニス作品について※
資料が20.5/40.5巻のみなので、原作と相違する点が多々あるかと思いますが、それをご了承いただける方のみご覧ください。
捏造や妄想が苦手な方には全く向いておりません。
タイトルオンマウスで簡単に説明
■The Prince of Tennis
・幸村くんと仁王(仁幸仁)
[配布元:rewrite(ttp://lonelylion.nobody.jp/)]
即物的恋愛十題
「珍獣の飼い方10の基本」
まずはかわいがってきにいってもらいましょう
とてもきちょうで、めったにてにはいりません
かわったものにきょうみをもちます
だっそうにきをつけましょう
さびしがらせてはいけません
かまいすぎるのはあまりよくありません
おこらせるとおもわぬはんげきをうけます
かいぬしのへんかにびんかんです
きほんてきにマイペースです
ていきてきにけづくろいをしてあげましょう
・幸村くんとみんな
「果てなき世界と果てなき僕ら」
支部連絡会編
01/02/03/…
[短編]
・幸村くんと仁王(仁幸二)
[title by Discolo(ttp://discolo.tuzikaze.com/)]
この手には微かでも確かな温もり
・他幸村くん受けとか
[選択課題・恋する台詞]
[配布元:rewrite(ttp://lonelylion.nobody.jp/)]
「僕がいなきゃ駄目だって、気にさせるんですよ」
■涼宮ハルヒ[凍結]
・古キョン
スレてる3年前古泉と現代キョンくん 01/02…
エイプリルフール
さくらんぼのへた
りんご飴 01/02/03…
安眠と羊?
父と子 01/02…
きょうだい
プレゼント
他お蔵入り1
CP要素のあるSSはこちら。
基本的に男×男のCPしかありません。
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※テニス作品について※
資料が20.5/40.5巻のみなので、原作と相違する点が多々あるかと思いますが、それをご了承いただける方のみご覧ください。
捏造や妄想が苦手な方には全く向いておりません。
タイトルオンマウスで簡単に説明
■The Prince of Tennis
・幸村くんと仁王(仁幸仁)
[配布元:rewrite(ttp://lonelylion.nobody.jp/)]
即物的恋愛十題
「珍獣の飼い方10の基本」
まずはかわいがってきにいってもらいましょう
とてもきちょうで、めったにてにはいりません
かわったものにきょうみをもちます
だっそうにきをつけましょう
さびしがらせてはいけません
かまいすぎるのはあまりよくありません
おこらせるとおもわぬはんげきをうけます
かいぬしのへんかにびんかんです
きほんてきにマイペースです
ていきてきにけづくろいをしてあげましょう
・幸村くんとみんな
「果てなき世界と果てなき僕ら」
支部連絡会編
01/02/03/…
[短編]
・幸村くんと仁王(仁幸二)
[title by Discolo(ttp://discolo.tuzikaze.com/)]
この手には微かでも確かな温もり
・他幸村くん受けとか
[選択課題・恋する台詞]
[配布元:rewrite(ttp://lonelylion.nobody.jp/)]
「僕がいなきゃ駄目だって、気にさせるんですよ」
■涼宮ハルヒ[凍結]
・古キョン
スレてる3年前古泉と現代キョンくん 01/02…
エイプリルフール
さくらんぼのへた
りんご飴 01/02/03…
安眠と羊?
父と子 01/02…
きょうだい
プレゼント
他お蔵入り1
女性向けブログサイトです。(詳細はABOUTにて)
2008/02/12 (Tue)
世界なんて、どうでもよかった。
滅びたいなら勝手に滅べばいいし、変わりたいなら勝手に変わればいい。
僕にはどうしたってそれを止めることなんてできないし、そんな大それたことしようとも思わない。
ただ僕は、普通に、静かに、いつもどおりに…過ごしたいだけだった。
「神」に選ばれた。
そんな肩書、いらなかった。
選ばれたことに気分が高揚することはなかったし、うれしいなんて。
吐き気がした。
知らない情報がどんどんと頭の中に書き込まれていく感じがひどく不快で。
逃げようにも逃げるところなんてない。
ただ「理解」して、「なんで?」なんて思う暇もなくて。
気がついたらあんな、恐ろしい世界に引きずり込まれていて。
僕が何をしたっていうんだ。
しにたい。
しんでしまえば、らくになれる。
灰色の世界から帰還して、いつもどおりに新川さんの車に乗り込むことはしないで、僕は知らない街を走った。
イチ
「がんばって」
いつものSOS団団活の帰り、解散と同時に帰路へ足を向けた俺に、長門が小さくそうささやいた。
俺は思わず、通り過ぎる長門を振り返った。
おいおい、なんだっていうんだ?
ここ最近ハルヒの機嫌は割と落ち着いているし、今日だってたいして機嫌悪くなかったろ。
「な、にか、あるのか」
「………」
バラけて岐路につく他の団員には気づかれないように、俺はそっと長門に尋ねた。
何かに巻き込まれるなら、できる限り事前に情報を得ておきたいと思うのは当然だと思わないか?
そんな俺を、長門はいつもと変わらない液体ヘリウムのような瞳で見つめる。
暫時の沈黙…は、いつものことだ、じっと瞳を合わせて待つと、ゆっくり、長門は口を開いた。
その瞳が、かすかに揺らいだように見えたが。
「…あなたは今からある人物に会わねばならない」
「ある人物?」
「そう」
かくり、と数ミリ、長門の首が傾ぐ。
「誰だ?俺が知ってるやつか?」
「…」
もう一度、微かに頭が揺れる。
もっと情報を聞き出そうと俺が口を開くより早く、長門の平坦な声が俺に告げた。
「彼は、あなたが知っている彼とは少し、違う。けれど、それが彼であることに間違いはない」
「…あ?」
「彼は助けを必要としている」
「……」
思わず、一歩あとじさった。
いつになく、長門の瞳に威圧を感じたからだ。
それになんだか、どうやらこれは、なかなか大変な事態のようだ。
しかし、なぜ俺なんぞの助けが必要なのかわからん。
俺はそこら辺にいる奴らとなんら変わらない一般人だぞ。
そいつがどんな危機に面しているかしらないが、とりあえず俺なんかより長門の方が何十倍も力になれそうではないか。
「あなたでないとだめ。あなたでないと意味がない」
俺に、何ができるっていうのか、こいつは。
まぁでも、長門が言うのだから、それはきっとたぶんおそらく、俺にしかできないのだろう。
どのみち、俺が長門の頼みごと(ってわけじゃぁないが)を断れるはずがない。
長門が俺に「がんばって」なんて声をかけてきた瞬間から、俺はそいつに会わなきゃならないと決まってたんだ。
それもあれだ、「規定事項」ってやつだな。
「わかったよ、長門。そいつに会えばいいんだな?」
「…そう」
また、かくり。
「で、俺はそいつに会って何をしたらいいんだ?」
「話を」
「話?」
そのくらいなら、何もわざわざ俺を指名しなくともいいんじゃないか?
初対面の、しかも男(「彼」と呼称するからには男だろう)と長々語れるほどの話術を、俺は持っていないぞ。
今日も何やらバイトで(あの灰色空間では無いようだったが)先に帰ったSOS団副団長様ならいざ知らず。
「彼の話を聞いて」
「…それは、相談に乗ってやれ、ってことか?」
「そう。でも、」
そこで長門は一旦言葉を切り、ゆっくりと瞬きをした。
「あなたは、彼が何者であるか、言及してはならない」
知らない人間(しかも男)に会って、相談に乗って、でもこっちからそいつのことは詮索するなってか?
そりゃぁまた、なんとも。
まぁ別に、初対面の男の素性を深くまで知りたいとは思わんが。
「あなたが何者であるかも、できる限り言わないで」
わたしも、できる限りのサポートは行う。
長門にそうまで言われては諾々とそれに従うしかない。
というか、それしかもともと俺には道などない。
一通り長門の話を聞いて、俺は帰路についた。
どうやらその“彼”とやらは、俺の帰り道にいるらしいからな。
どんな奴なのか、外見とか背格好とか、何か指標になるものを教えてもらおうと思ったが、
「見れば、わかる」
そう言い張って教えてくれなかった。
なんとも難易度が高そうだ。
さっそく疲れた気分で、俺はことさら周囲に注意を向けて歩いた。
***
「長門さん」
「………」
彼の背中がだいぶん小さくなってから、ようやく僕は建物の陰から出ることができた。
いったいどうして、自分がこんなこそこそしなければならないのかといえば、すべては目の前の少女の指示だ。
昼休み、珍しく呼び出されたかと思えば、
「放課後、あなたは皆より一足先に帰るふりをして」
「えっ…帰る…ふり、ですか?なぜ…」
「規定事項」
「…」
そう言われれば、僕にはもう何も言えなかった。
多少、どこか除け者にされたような寂寥感はあったものの、彼女の言うことだし、仕方がないとうなずいた。
「ええ、了解しましたが…何かあるのですか?さすがに、『機関』の人間としては…」
「下校時、」
「あ、はい…」
『機関』の名に隠して仲間に入れてほしいと伝えようとしたところを、長門さんの無機質な声にさえぎられてしまった。
どうにも、この声を遮って話すことは自分には無理なようだ。
「わたしたちの後ろを気づかれないように追って」
「え?」
「夕方から夜にかけて、彼はある人物に会うことになる」
「彼が……ある人物…?」
どきり、と心臓が音を立てる。
なんだ?まさか彼の身に何かあるわけではないだろうな。
ばくばくとうるさくなる心臓を無視して、僕は長門さんに問い詰めた。
「彼が、どうなると言うんです?まさかその“ある人物”とやらが彼に何か―――!」
「彼の身に危害は及ばない」
「っ、………では、何が」
逸る気持ちが抑えられず、つい、彼女を責めるように身を乗り出す。
はた目から見ればなんとも怪しい光景だろう。
でも、今の僕にはそれを気にしている余裕はなかった。
もし、彼に何かあれば。
もし、彼が傷つくようなことがあれば。
長門さんが彼がそのような事態になるのを、このように待つ構えでいるはずがないと、頭の隅では分かっていながらも、僕は自分を抑えられなかった。
「落ち着いて」
「っ」
「あなたには、わたしと一緒に彼の後を追ってもらう」
「それは、…どういう――?」
彼を外敵から守る、そういう役目では、ない?
そういう意味合いを込めて長門さんを見れば、彼女は僕では感情の読み取れない――いや、読み取れなかった瞳を向けた。
今のは、今のは読めたぞ。
いくら僕でもわかる。
(それだけなら、あなたを連れていく必要などない)
はっきりと、長門さんの瞳は僕にそう告げていた。
確かに、そう、だ。
情けないことだが、僕はこちらの世界(現実)ではただの人だ。
万能の宇宙人製ヒューマノイドインターフェースとはスペックがそもそも違いすぎる。
心の隅が、こっそりとしょげるのを、僕はかろうじて無視をした。
「あなたは、真実を知る権利があるとわたしは判断した」
「…真実?」
「そう」
かくり、と微かに頭を揺らし、彼女は頷いた。
真実を、知る、権利。
いったい、何の。
それは僕にとっていいことなのか、よくないことなのか。
長門さんの表情は僕にはまったくよめず、だからこそ不安に駆られて仕方がない。
「あなたは、真実を知るべき」
「…」
「放課後、よろしく」
まだ頭の中をぐるぐると混乱させる僕をおいて、長門さんはさっさと教室に戻っていってしまった。
彼女が踵を返すのと、予鈴が鳴るのがちょうど重なったから、ああ、彼女らしいなと考えたりもしたけれど、僕は依然、ぐるぐるの中を抜け出せないままに午後の授業を受け、言われるがままにSOS団の活動を早退した。
彼に「また例のあれか?」と訊かれたが、まさか正直に答えることはできないので、適当にごまかしておいた。
なんとなく、彼がつまらなそうにしている姿に、僕は少しだけ心を軽くしたけれど、依然、ぐるぐるは解けないまま僕の頭の中を占領していた。
それで、またもやいわれるままににぎやかに歩く涼宮さんたちを眺めて、僕は後を追ってきたのだが。
「ついてきて」
「…」
またも、説明もなしに、僕は長門さんの後ろをついていくしかないようだった。
途中です。
また今度書くよ。
スレ?てる3年前古泉+キョン(高1)
世界なんて、どうでもよかった。
滅びたいなら勝手に滅べばいいし、変わりたいなら勝手に変わればいい。
僕にはどうしたってそれを止めることなんてできないし、そんな大それたことしようとも思わない。
ただ僕は、普通に、静かに、いつもどおりに…過ごしたいだけだった。
「神」に選ばれた。
そんな肩書、いらなかった。
選ばれたことに気分が高揚することはなかったし、うれしいなんて。
吐き気がした。
知らない情報がどんどんと頭の中に書き込まれていく感じがひどく不快で。
逃げようにも逃げるところなんてない。
ただ「理解」して、「なんで?」なんて思う暇もなくて。
気がついたらあんな、恐ろしい世界に引きずり込まれていて。
僕が何をしたっていうんだ。
しにたい。
しんでしまえば、らくになれる。
灰色の世界から帰還して、いつもどおりに新川さんの車に乗り込むことはしないで、僕は知らない街を走った。
イチ
「がんばって」
いつものSOS団団活の帰り、解散と同時に帰路へ足を向けた俺に、長門が小さくそうささやいた。
俺は思わず、通り過ぎる長門を振り返った。
おいおい、なんだっていうんだ?
ここ最近ハルヒの機嫌は割と落ち着いているし、今日だってたいして機嫌悪くなかったろ。
「な、にか、あるのか」
「………」
バラけて岐路につく他の団員には気づかれないように、俺はそっと長門に尋ねた。
何かに巻き込まれるなら、できる限り事前に情報を得ておきたいと思うのは当然だと思わないか?
そんな俺を、長門はいつもと変わらない液体ヘリウムのような瞳で見つめる。
暫時の沈黙…は、いつものことだ、じっと瞳を合わせて待つと、ゆっくり、長門は口を開いた。
その瞳が、かすかに揺らいだように見えたが。
「…あなたは今からある人物に会わねばならない」
「ある人物?」
「そう」
かくり、と数ミリ、長門の首が傾ぐ。
「誰だ?俺が知ってるやつか?」
「…」
もう一度、微かに頭が揺れる。
もっと情報を聞き出そうと俺が口を開くより早く、長門の平坦な声が俺に告げた。
「彼は、あなたが知っている彼とは少し、違う。けれど、それが彼であることに間違いはない」
「…あ?」
「彼は助けを必要としている」
「……」
思わず、一歩あとじさった。
いつになく、長門の瞳に威圧を感じたからだ。
それになんだか、どうやらこれは、なかなか大変な事態のようだ。
しかし、なぜ俺なんぞの助けが必要なのかわからん。
俺はそこら辺にいる奴らとなんら変わらない一般人だぞ。
そいつがどんな危機に面しているかしらないが、とりあえず俺なんかより長門の方が何十倍も力になれそうではないか。
「あなたでないとだめ。あなたでないと意味がない」
俺に、何ができるっていうのか、こいつは。
まぁでも、長門が言うのだから、それはきっとたぶんおそらく、俺にしかできないのだろう。
どのみち、俺が長門の頼みごと(ってわけじゃぁないが)を断れるはずがない。
長門が俺に「がんばって」なんて声をかけてきた瞬間から、俺はそいつに会わなきゃならないと決まってたんだ。
それもあれだ、「規定事項」ってやつだな。
「わかったよ、長門。そいつに会えばいいんだな?」
「…そう」
また、かくり。
「で、俺はそいつに会って何をしたらいいんだ?」
「話を」
「話?」
そのくらいなら、何もわざわざ俺を指名しなくともいいんじゃないか?
初対面の、しかも男(「彼」と呼称するからには男だろう)と長々語れるほどの話術を、俺は持っていないぞ。
今日も何やらバイトで(あの灰色空間では無いようだったが)先に帰ったSOS団副団長様ならいざ知らず。
「彼の話を聞いて」
「…それは、相談に乗ってやれ、ってことか?」
「そう。でも、」
そこで長門は一旦言葉を切り、ゆっくりと瞬きをした。
「あなたは、彼が何者であるか、言及してはならない」
知らない人間(しかも男)に会って、相談に乗って、でもこっちからそいつのことは詮索するなってか?
そりゃぁまた、なんとも。
まぁ別に、初対面の男の素性を深くまで知りたいとは思わんが。
「あなたが何者であるかも、できる限り言わないで」
わたしも、できる限りのサポートは行う。
長門にそうまで言われては諾々とそれに従うしかない。
というか、それしかもともと俺には道などない。
一通り長門の話を聞いて、俺は帰路についた。
どうやらその“彼”とやらは、俺の帰り道にいるらしいからな。
どんな奴なのか、外見とか背格好とか、何か指標になるものを教えてもらおうと思ったが、
「見れば、わかる」
そう言い張って教えてくれなかった。
なんとも難易度が高そうだ。
さっそく疲れた気分で、俺はことさら周囲に注意を向けて歩いた。
***
「長門さん」
「………」
彼の背中がだいぶん小さくなってから、ようやく僕は建物の陰から出ることができた。
いったいどうして、自分がこんなこそこそしなければならないのかといえば、すべては目の前の少女の指示だ。
昼休み、珍しく呼び出されたかと思えば、
「放課後、あなたは皆より一足先に帰るふりをして」
「えっ…帰る…ふり、ですか?なぜ…」
「規定事項」
「…」
そう言われれば、僕にはもう何も言えなかった。
多少、どこか除け者にされたような寂寥感はあったものの、彼女の言うことだし、仕方がないとうなずいた。
「ええ、了解しましたが…何かあるのですか?さすがに、『機関』の人間としては…」
「下校時、」
「あ、はい…」
『機関』の名に隠して仲間に入れてほしいと伝えようとしたところを、長門さんの無機質な声にさえぎられてしまった。
どうにも、この声を遮って話すことは自分には無理なようだ。
「わたしたちの後ろを気づかれないように追って」
「え?」
「夕方から夜にかけて、彼はある人物に会うことになる」
「彼が……ある人物…?」
どきり、と心臓が音を立てる。
なんだ?まさか彼の身に何かあるわけではないだろうな。
ばくばくとうるさくなる心臓を無視して、僕は長門さんに問い詰めた。
「彼が、どうなると言うんです?まさかその“ある人物”とやらが彼に何か―――!」
「彼の身に危害は及ばない」
「っ、………では、何が」
逸る気持ちが抑えられず、つい、彼女を責めるように身を乗り出す。
はた目から見ればなんとも怪しい光景だろう。
でも、今の僕にはそれを気にしている余裕はなかった。
もし、彼に何かあれば。
もし、彼が傷つくようなことがあれば。
長門さんが彼がそのような事態になるのを、このように待つ構えでいるはずがないと、頭の隅では分かっていながらも、僕は自分を抑えられなかった。
「落ち着いて」
「っ」
「あなたには、わたしと一緒に彼の後を追ってもらう」
「それは、…どういう――?」
彼を外敵から守る、そういう役目では、ない?
そういう意味合いを込めて長門さんを見れば、彼女は僕では感情の読み取れない――いや、読み取れなかった瞳を向けた。
今のは、今のは読めたぞ。
いくら僕でもわかる。
(それだけなら、あなたを連れていく必要などない)
はっきりと、長門さんの瞳は僕にそう告げていた。
確かに、そう、だ。
情けないことだが、僕はこちらの世界(現実)ではただの人だ。
万能の宇宙人製ヒューマノイドインターフェースとはスペックがそもそも違いすぎる。
心の隅が、こっそりとしょげるのを、僕はかろうじて無視をした。
「あなたは、真実を知る権利があるとわたしは判断した」
「…真実?」
「そう」
かくり、と微かに頭を揺らし、彼女は頷いた。
真実を、知る、権利。
いったい、何の。
それは僕にとっていいことなのか、よくないことなのか。
長門さんの表情は僕にはまったくよめず、だからこそ不安に駆られて仕方がない。
「あなたは、真実を知るべき」
「…」
「放課後、よろしく」
まだ頭の中をぐるぐると混乱させる僕をおいて、長門さんはさっさと教室に戻っていってしまった。
彼女が踵を返すのと、予鈴が鳴るのがちょうど重なったから、ああ、彼女らしいなと考えたりもしたけれど、僕は依然、ぐるぐるの中を抜け出せないままに午後の授業を受け、言われるがままにSOS団の活動を早退した。
彼に「また例のあれか?」と訊かれたが、まさか正直に答えることはできないので、適当にごまかしておいた。
なんとなく、彼がつまらなそうにしている姿に、僕は少しだけ心を軽くしたけれど、依然、ぐるぐるは解けないまま僕の頭の中を占領していた。
それで、またもやいわれるままににぎやかに歩く涼宮さんたちを眺めて、僕は後を追ってきたのだが。
「ついてきて」
「…」
またも、説明もなしに、僕は長門さんの後ろをついていくしかないようだった。
途中です。
また今度書くよ。
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ジャンル雑多の二次創作小説(&絵)置き場。
BLありNLありdreamありです。
二次創作、やおい、BL、夢小説(男主・女主どちらも有)等をご存じない、または苦手な方にはブラウザバックorクローズ推奨。
「ABOUT」及び左側「傾向」欄に必ず目をお通し下さい。
ここは自己満足サイトです。
出来うる限り閲覧者様の気分を害さないよう気をつけますが、自己責任で閲覧できない方はお戻り下さい。合い言葉は「見なかったことにする」です。
以上を踏まえての苦情等は節度を持って。感想等はひとことでも嬉しいです。
只今の取り扱いジャンルは以下の通りですが、変動したり固定したり落ち着きがないかと。
------------------
・イナズマイレブン
・涼宮ハルヒ(小説跡地のみ)
------------------
・BASARA
・テニス
・OP/W!/HH
・FF7
その他突発的に。
どの作品についても、原作者・会社等とは関係ございません。
完全に個人の非公式なファンサイトです。
また、当ブログにUPされる画像や文章は、著作者に権利があります。
無断転載・複製等は禁止です。
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くろつち(緇椎 宵)
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